相手が悪すぎた狐:美濃狐

話の中の狐たち

 この話を読んだ時に思ったのは狐についてよりも「なにこのパワーエピソード」だった。
 内容としては勧善懲悪の退治譚。ただ珍しいのはどちらも大力・怪力を誇る女性である事。そしてお互いに特殊な血筋であるという、なんともマンガチックな内容。
 おかげで愉快な時間を過ごすことに。こういう出会いがあるから古典などを読むのは楽しくてやめられませんね。行動する原動力が増えて嬉しくなる。
 
 使用生成AI:SeaArtAI

相手が悪すぎた狐:美濃狐

1.元気な頃の美濃狐

 実際の表記には狐要素は血筋以外ないですが、わかりやすさのために追加しております。
 四代前の先祖が妻に狐を持ち、その影響を受けたのか大柄で非常に力が強く実に「100人力」を誇っていたそう。
 そして仕事は「強盗」 
 部下がいるような様子もないので、自身の力に絶対の自信を持っているのがよくわかる。

2.退治された美濃狐

 ボコボコにされた美濃狐。これだけでも可哀想な感じですが、実際に書かれていた状況はもっと酷いです。
 自分にとって自慢の怪力をた容易く受け止められ、そして最低でも自分の5倍以上の力を誇る相手に鞭で何度も叩かれて「肉が抉れている状態」になっております。 
 プライドも肉体もボロボロにされるとは……民話や説話は酷い目に合う描写がよくありますが、美濃狐のは妙に生々しい昔話特有のえぐみがある。

3.悪すぎた相手:尾張の女

 祖父が雷神の力を宿した存在という、大力を誇る女性。というか、描写だけ見ると鬼退治をした祖父を遥かに上回る力の持ち主かと思われます。
 小柄で線の細い女性でありながら竹を「糸をねじるように」取る事ができ、美濃狐を誘い出すために用意した「ハマグリ50石(約7.5t)」を持ち運びすることができる。
 他にも強烈なエピソードがありますが、それはまた次の記事でまとめてみます。ただその他のエピソードにあるのが「500人以上に勝る」という一文。
 格が違いすぎる……

4.そもそも100人力とは

 この話を読んで、ふと疑問に思ったのが「100人力って何ができるの?
 今回の話以外にも100人力を誇る人間が出てくるが実際どの程度のことをしているのか? またどういうことを可能にしているのか?
 昔の日本人はどう大力・怪力を考えていたのか——それが気になりました。
 冬の間は中々遠出が出来なくなるので、調べるにはちょうどいいかもしれない。

5.参考文献

 今昔物語 
 今昔物語集 本朝世俗篇(上)
 日本霊異記
 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集 日本霊異記/今昔物語/宇治拾遺物語/発心集

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